そこからの2年間
人生であれほど断られるとか、どう思われるとか、そのような事が頭によぎることなくただひたすらに突き進んだ。
断られる事の方が多かったが、夢と、これは人に地球に必要で、絶対に広げなければと使命感に燃えていた。
サラーリーマンとしての仕事を終えた後、ひたすら友人、知人の家に訪問。
夜中のラーメン屋のカウンターで、店の店主にも話した。
何がそうさせたのだろう?
現代のように携帯でググればほとんどの情報が瞬時に出てくることはない。
テレビか、新聞、ラジオ、雑誌、口伝えに聞くこと。
そんな状態では、大人たちが言っていることがすべて、真実だと思えた。
貧乏だった私にとって、稼げる額が無限にあったこと。
自分の努力次第で、いくらでも稼げるプラン。
商品のすばらしさ。
私にとって初めてのコミュニティー(今まで出会ったことのない人たち)
すべての決定権が自分に委ねられている世界。
その代わり責任も自分。
サラリーマンでは見れない、究極のゲームのように打ち込んだ。
毎日寝るのは、午前さま、仕事終わりに車で3時間走って、説明に行き
また帰って寝て、仕事に行って、また車で走る。
稼げてもないのに、ある一種の催眠にかかっているような状態だ。
アメリカンドリーム
一文無しからでも夢を追って億万長者になる。
まさしく、今起こっていることはその道筋への1歩だと疑うことはなかった。
たくさんの人に出会った、語り合った。
時に笑い、泣き、口げんかになることもあった。
それでも、すべてがアメリカンドリーム達成の1歩だと。
夢をかなえよう!
欲しいものを、欲しい時に、欲しいだけ、値札を見ずに。

お金
今考えると、私の夢はお金で解決することしかなかった。
すべてが、物質的な欲求を満たすためのことだったのだ。
ベンツが欲しい、豪邸に住みたい、ブランドの服、高級時計、海外旅行、など。
ほとんどがそれでしかなかった。
人生のすべてはお金でできているとさえ思っていた。
時は昭和のバブル景気の初期だったのだ!